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材料研究の難しさ

一般的に新しい材料の研究は、実用化されるまでに時間がかかります。理由は、おおざっぱに言うと次のステップで研究開発が進むからです。

材料開発 → その作製プロセスの開発 → それを用いたデバイス/システム化(商品化) 

仮に材料開発で成功したとしても、そのものを大量に作る、安価に作る、安定に作るというプロセス開発んに時間がかかります。例が適当かどうかわかりませんが、カーボンナノチューブはその発見(1991)から、大量に合成できるようになるまで10年以上かかっています。さらに純度を上げることや、任意の特性を制御するという点では、未だ不十分です。このように材料を開発できたとしても、作る事ができなければ実用化に至りません。それが作る事ができたとしても、それを用いたデバイス化では、特性の合わせ込み、耐久性などの開発も必要となります。さらに、できた商品が新しくて魅力あるものではなければなりません。新しいものというのは、そこでさえ難しいですね。

さて、私の経験で上手く行った例は、
(1)こんな材料特性があったらよいという予測(あるいはシミュレーション)
(2)材料そのものの開発ではなく、材料の構造制御して上記の特性を確認
(3)製造のプロ(工場)と一緒に連携して工業化の検討
(4)デバイス化/商品化は、別のプロのが進める。
こんな感じです。
私の役割は、(1)〜(2)だけですが、後は専門家(実績のあるところ)と協力して進めています。
それぞれの役割を果たせば、商品となります。
なお、(1)の段階から(4)の商品のイメージを持っておかないと、適切な材料の選択ができません。早い段階で(4)のメンバーとディスカッションして方向性を合わせておく必要があります。
前回の記事と同じなのですが、ネックレスのイメージを持って、石ころを選ぶのが重要だという気がします。

材料研究は難しいといのですが、出口のイメージを明確に持ってスタートする事、プロセス開発やデバイス化する人との連携を初期から進めることがポイントとなると感じています。good

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