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スジの悪い技術の罠

研究開発の初期には「差別化技術」という言葉が頻繁に用いられます。差別化技術と言うのは、他社とは異なる独自の技術のことです。この独自技術が、商品に優れた価値を与えてくれる場合はいいのですが、そうでない場合は、悲劇となります。

一見、差別性の源泉となりそうな技術なのですが、実際に開発を進めてみると、使えそうにもない。さらには、開発費が予想以上にかかる、などの技術が多くあります。このような技術はスジの悪い技術です。

研究開発の初期段階では、差別化という名のもとに、スジの悪い技術が選択されることがあります。そして多くの研究者が犠牲になっていきます(犠牲になるという意味は、仕事を進めても進めても、成果が出ないということ)。スジの悪い技術をいったん選択してしまうと、そのスジの悪さを補うために、より多くの開発が必要となったり、投資が必要になったりします。

差別化技術と言ったときに、商品にどれだけの新しい価値を与えるかということをよく考えないといけません。
新しい、あるいは他社とは違うだけで開発を進めてしまっては、成果のないまま中断する可能性があります。実際にたくさんの悲劇的なテーマを見てきました。shock
また、流行の新しいテーマだと、技術のすそ野が広がるまで時間がかかるため、開発にも時間がかかり、研究としては時期尚早となる場合があります。飛びつかなければよかったというテーマもあるのではないでしょうか?

なお、大学での基礎研究はスジの良し悪しはあまり関係ないと思います。商品を想定する必要がなく、将来は思いもよらない商品に使われるようになったりするからです。産業界は大学には目先の技術よりも先の技術の研究に期待しています。

スジの悪い技術の見分け方は難しく、それが差別化技術のように思えることがあります。そのため技術の目利き力が必要だと思います。目利き力についてはいつか整理して考えてみます。


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