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各種太陽電池の特徴

今月の雑誌Newtonに太陽電池特集があり、各太陽電池の特徴というのがあったので、私なりに少しアレンジして記載します。

「単結晶シリコン」:歴史ある太陽電池
長所:古くから使われていて信頼性高い。単独での変換効率は市販品では最高である。
短所:高価である。高温下での特性劣化が大きい。

「多結晶シリコン」:世界の主流
長所:単結晶品よりは変換効率は及ばないものの他方式よりも性能が高い。
短所:高温下での劣化が大きい。単結晶の次に高価。

「薄膜シリコン太陽電池」:開発が進む
長所:大面積モジュールの大量生産が可能。薄いので曲げる事も可能。半導体プロセスが適用でき加工が容易なので、シースルーも開発可能。結晶シリコンよりも高温劣化が少ない。
短所:多結晶品よりも効率が5%程度低い。

「化合物系太陽電池」:シリコン原料の供給問題と無縁
長所:シリコンの供給不足の影響を受けない。薄膜化可能。コストが比較的安い。
短所:多結晶品よりも効率が5%程度低い。CISタイプは希少元素のIn(インジウム)を使用している。毒性のある材料(例えばCdやSe)を使った物もある。

「色素増感太陽電池」:市場投入間近
長所:マルチカラーでインテリアにも利用可能。蓄電タイプも開発中。
短所:液体を使用しているため耐久性が課題。変換効率が低い。

「有機薄膜太陽電池」:かなり先の技術?
長所:印刷技術を使う事で、安価で大量生産可能。
短所:変換効率低く、市販品はまだ開発されていない。


コメント
それぞれの、長所、短所から使い分けが進む物と思われるが、当面はシリコン系が主流で、低コスト品として化合物系が使われると考えています。色素増感や有機系は強い光と高い温度のもとでの耐久性の解決がそうとう時間がかかるのではと思っています。
シリコン系は材料開発はほぼ終わっており、低コストプロセスやトータルのシステムとしての開発が進むと思っています。一方で化合物系は材料の研究開発も行われると思います。論文等を見ても、高効率化への指針が十分に分かっていないような気がします。また製造方法も十分にこなれていないと思います。そのため、化合物系でいい材料を低コストで作る事が出来たら、大きなビジネスチャンスがあると考えています。
色素増感や有機系は耐久性がクリアされないと、屋根の上には苦しいので、限定した用途で開発が進むと思います。その意味ではデザインや用途の開発は面白そうです。coldsweats01


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