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2010年1月

書評「次世代エネルギーの基本からカラクリまでわかる本」

著者は漆原次郎さんというジャーナリストの方です。
ご本人のブログ:http://sci-tech.jugem.jp/

次世代エネルギーとして話題になることの多い、太陽光発電、風力発電、バイオマスについて詳しく書かれており、さらにはその他として、太陽熱発電、潮力、地熱などの発電方法について、原理から現状まで丁寧に解説されているとても良い本です。

以下の3部構成でできており、原理から実情、そして政治的な背景がわかるようになっています。
Part0:エネルギーの基本を理解する
Part1:次世代エネルギーの技術を把握する
Part2:次世代エネルギーの政治を読み解く

エネルギーの問題は、国の基盤となる大きな問題であり政治的なところが多々あります。身近なところだと、エコカー減税や太陽光発電への補助金などです。国際的な話では京都議定書によるCO2の削減目標などがあります。本書はPart2の部分でそのような政治的な背景、かけひきなどが詳しく記述されています。この部分は一般の科学本にはなく面白い切り口です。

一般の人からそれなりの専門家まで面白く読める本です。


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景気回復の兆し!? エレクトロニクス関連展示会

東京ビッグサイトで1月20~23日にエレクトロニクス関連の展示会がありました。今回は以下に示す複数のテーマの展示会の併設でした。

・インターネプコン ジャパン
・エレクトロテスト ジャパン
・国際電子部品商談展
・プリント配線板 EXPO
・フォトニクス ジャパン
・先端 電子材料 EXPO ~マテリアル ジャパン~
・国際 カーエレクトロニクス技術展 (カーエレJAPAN)
・EV・HEV駆動システム技術展
・第10回光通信技術展 ~ファイバーオプティクスEXPO~

印象として、12月のセミコンジャパンと比べて人が多く、活気があったように思います。いろんなブースで景気はどうですか?と質問したところ、徐々に商談が入ってきており、だいぶ良くなってきたといっていました。春に向けて本格的に景気が回復してくることを期待したいです。

ちょっと気になったのは、フォトニクス関係のブースは人が少なかったようです。この分野はいわゆる2000年ごろのITバブル崩壊の影響から立ち直っていような印象です。実際に知人の光学関係の大学の先生は研究者は苦労しているようです。

一方で、EVなどの電気自動車関係は、ブームもあってかものすごい人だかりでした。実際に何台か電気自動車の展示があり、興味深いものでした。

写真は北陸電力の電気バス
Photo


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小惑星探査機「はやぶさ」地球に接近する軌道へ

JAXAのHPより
http://www.isas.jaxa.jp/j/enterp/missions/hayabusa/trj.shtml

「はやぶさ」は、先週からまた一歩地球に接近する軌道へと移りました。最接近距離は、約140万kmです。面外からの接近状況も計画通りに推移しています。地球の引力圏を通過する軌道へのったということは、「はやぶさ」が地球への往復飛行に一応の区切りをつけたこと、帰還できたことを示しています。今後は、月軌道半径を通過する軌道へと移行し、また、地球大気への再突入、そして地上でのカプセル回収と、一歩一歩進めていく計画です。
地球まで約6000万km。イオンエンジンによる航行もあと2ヶ月となりました。

今後、順調に行けば6月に地球に再突入し燃え尽きて、カプセルを残す予定になっているようです。
JAXAのHPはよくできており、面白いです。是非一度見てください。
http://www.isas.jaxa.jp/j/index.shtml


「はやぶさ」に関しては、日本の技術陣の努力が素晴らしいようで、その苦労の歴史をYoutubeに「宇宙戦艦ヤマト」風にして動画がアップされています。ヤマトのアニメを見て育った世代としては、涙モノです。
http://www.youtube.com/watch?v=6kZbeAK-vBE

はやぶさ関連の論文
http://www.jspf.or.jp/Journal/PDF_JSPF/jspf2006_06/jspf2006_06-368.pdf

「はやぶさ」頑張れ!!!!!


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消費電力1/3のPDP (パナソニック)

パナソニック株式会社は消費電力を従来の1/3になるプラズマディスプレイの開発に成功したことを発表しました。
発表記事:http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn100107-7/jn100107-7.html

抜粋
「発光効率4倍」を達成した新PDPパネルは、当社が2008年に開発した「NeoPDPパネル」の発光効率2倍、2009年に成長させた「NeoPDPecoパネル」の発光効率3倍を更に飛躍的に進化させたものです。(全て07年パネル比)
新技術は、蛍光体や発光ガスなどの新たな材料開発はもとより、超高速駆動技術や適応型信号処理技術の開発による電力削減をはじめとする、放電/発光/光の取り出しに至るパネル発光の全プロセスにおいて、発光効率の大幅な向上を成し遂げました。これにより、「発光効率4倍」という驚異的な効率UPが図れ、42型フルハイビジョンタイプで消費電力(IEC動画基準)が、100W電球1個分相当となる「95W」の超・省エネ性能が実現できます。

これは、凄いことだと思います。
少し前の比較資料のようですが、PDPの方がLCDよりも若干消費電力が高くなっています。この技術で、PDPが一気に超低消費電力になるということです。
http://www.ric.co.jp/itkb/usugatatv_gazo/it_usugatatv_16-17.pdf
http://www.s-map.co.jp/plasmatv/difference.html

以前の常識では、画像性能(動画表示、視野角など)は、PDPが、消費電力はLCDが優れているとの認識でした。実際にPDPはヒーターだと言う口の悪い人もいたぐらいです、(ハイ、私です....)
しかしながら、技術の進歩でLCDは画像性能が向上し、PDPは消費電力を下げてきていますね。
現状の資料を見る限り、PDPの方が消費電力が低くなっている気がします。評価方法にもよりますが、LCDはバックライトが常時ONであるため、自発光のPDPの方が画素ごとの発光が出来るため有利になっているようです。LCDの方も、LED方式になり、LEDの発光効率の上昇とともに大きく消費電力を下げてくると思われます。これらの技術競争は目が離せません。

薄型テレビの方式の覇者はLCDで決まりと思っていましたが、PDPの技術進歩によりまだまだ戦いが続きそうです。3D表示の時代になると高速応答性能の点でややPDPが有利かもしれません。
PDPの市場の伸びがどうなるか楽しみです。 それにしても、日本では製造が大手はパナソニックだけになったのが残念です....。頑張れ!!!

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草津の湯を用いた熱電発電 〜温泉熱利用発電システム〜

草津の湯を用いた熱電発電の記事が毎日新聞にありました。
http://mainichi.jp/area/gunma/news/20100105ddlk10040069000c.html

群馬県HPより
http://www.pref.gunma.jp/cts/PortalServlet;jsessionid=FFC8743160A2E35BF7EF5E008464B7DA?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=49312

関連論文
(東芝レビュー)
http://www.toshiba.co.jp/tech/review/2008/02/63_02pdf/a03.pdf
(釧路高専)
http://www.kushiro-ct.ac.jp/library/kiyo/kiyo37/uraie37.pdf

万病に効くと言われている草津の湯で発電をするというユニークな記事です。
直感的には、無尽蔵に出てくるお湯の熱を利用して発電するのでいい気がします。記事によると、320枚の素子を並べ、それぞれの端に95度前後の温泉水と15~20度のわき水を流すことで出力150ワットを得ているとのこと。お湯なので熱源の上限が100度付近になり、下限が室温程度なので温度差があまりとれないのがネックになっていそうです。一方で太陽電池と比較すると24時間、天候に左右されずに発電してくれるので、長期的には大きな電力が得られているようです(東芝レビュー論文中の図8)。

材料的にさらに効率がアップすること、素子のコストが下がることで大ブレークする技術だと思います。現在のエコブームに乗って研究者が増えて、よい成果が出て大ブレークすることを期待したいですgood

新聞の記事は続きを読んでください

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エンジニアなら世界を変えられる

「エンジニアなら世界を変えられる」

この言葉はApple Iの開発者のステファン・ゲーリー・ウォズニアックがロッキード社のエンジニだった父から教わった言葉とのこと(竹内一正著:スティーブ・ジョブス神の策略p145)。

一つの発明、一つの論文、ちょっとしたアイデア、観点の違う理論、工夫して作ったモノ、それぞれが人を魅了し、いずれ世界中の人が注目するようなモノになる可能性があります。エンジニアは、普段の仕事が直接世界につながっています。これはエンジニアの特権のようなものだと思います。

研究者/開発者、そしてすべてのエンジニアは、世界を相手に仕事をしているという事を頭に入れて仕事を進めてほしいです。

たった今は会社内で認められていなくても、世界を変えるつもりで仕事を進めていれば必ず世界が注目し世界を変える事ができるはずです。それを信じて進めれば必ず道は開けると思います。

私自身のことで恐縮ですが、周りの反対にあいながら一人で始めた研究が、今では海外を含めて多くの人が関わっている大きなプロジェクトになっています。未だ世界を変えるには至っていませんが、世界を変える事ができる可能性があります。私はそんなつもりで仕事をしています。

目の前にいる課長や部長ではなく、世界を変えるつもりで仕事をしよう!


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