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有機ELと韓国メーカー

有機ELを用いたテレビに関して気になるニュースがありました。
どうも、歩留まりが悪くて商品化が厳しいとのことです。

http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/1210/12/news078.html

http://blog.livedoor.jp/rakukan/archives/4326724.html
↑元ネタは韓国語らしい。
http://news.dongascience.com/PHP/NewsView.php?kisaid=20121004100000000011

最後の記事によると歩留まりが1%程度とのことです。これは大変なことで、パネルを100枚作って1枚だけ良品ができるということです。すなわち、コストが歩留り100%に比較して100倍になるという!!!

この分野は私の専門ではありませんが、通常のデバイスだと研究開発段階での歩留まりが数%ぐらいからスタートして、販売直前には70%以上になっており、販売してしばらくして製造工程が安定化すると90%以上行くようなイメージです。

もともと有機ELの材料に耐久性がなく、湿度に対するケアが難しいこと、塗り分け(製造)が難しいこと、基板の表面平滑性が極めて求められることなどから、研究段階で苦労していたことは知っています。
さらに、私の経験からは光デバイスに有機材料は向かない気がしています。すなわち、自分が発する光のエネルギーで有機材料そのものが劣化してしまうということがあります。
実際に、有機ELのディスプレイは耐久性が短く、輝度を上げて使うと焼きつきなどが生じるようです。

さて、上記の韓国メーカーは歩留まりを上げて商品化までできるでしょうか????
本当に有機ELは次世代のディスプレイの本命になるのでしょうか???

私は上記の製造の難しさから、もうしばらく時間がかかると思っています。
また、シャープが最近ウリにしているIGZOをTFTに使った液晶は(これも作り方が少し難しい)、消費電力を著しく低下させることができるので、こちらが伸びるのではと思っています。
http://gigazine.net/news/20121011-aquos-phone-zeta-sh-02e-docomo-2012-winter/
おそらく、スマートフォンでは電池受電量が限られるのでとても重要な技術になると思います。

さて、私の結論です。
・有機ELの大画面テレビは歩留まりの点で当面は商業的には厳しい。真の量産は当分先だろう。
・小型分野有機ELは今まで通りそれなりに使われていくはず。
・韓国メーカーはこの有機ELの開発費用もバカにならないので、どこかで見切りをつけるかもしれない。
・一方で、IGZOを利用した液晶は非常に低消費電力になるので、モバイル系で伸びていく。
・大画面への応用もそれなりに進む。
・IGZOはシャープだけではなく、台湾、韓国メーカーも開発しており、競争が激化する。
・このことから、もうしばらく(5年以上?)は液晶の時代が続くと思います。


頑張れ日本のモノづくり!!!good


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