« 2012年9月 | トップページ | 2012年12月 »

2012年11月

研究開発とランチェスターの法則

ランチェスターの法則をご存知でしょうか?

Wikiより
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%81%E3%82%A7%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87

検索するとたくさん出てくるので、調べてみてください。

軍事のために見いだされた法則ですが、日本では営業の方の間で流行した法則です。簡単に言うと、強者の戦略と弱者の戦略は大きく異なるということです。

さて、研究開発において
特に新規テーマや後発のテーマの場合、自分たちが弱者であることをよく認識しなければなりません。この認識が間違っていると、成功することはできません。
特に、大企業では強者である分野が複数あったり、リソースが十分にあるので、研究開発においても強者の戦略をとりがちですが、多くの場合失敗してしまいます。

研究開発では、自身が弱者であることをよく認識し、できるだけ特徴のある技術、差別性のある技術に絞って他社よりも少しでも先に行くことが必要です。その、少しでも差別性のある技術はなにか?というのが一番難しいのですが、徹底的に考えるしかありません。後追いのみでは到底勝てるはずもありません。


私事で恐縮ですが、
約10年前に一人である技術の開発を進めました。その時は一人だったので、ある特徴にこだわって、他の性能は無視して開発を進めました。その結果、目標とする性能を達することができました。うまくいくようになると、急に周りの助けも得られるようになり、開発がどんどん進むようになりました。今では、世界中の企業の方が私のところに、共同開発したいとやってきます。(具体的な話ができないので残念ですが)
これは、一つの特徴にフォーカスして開発した結果、私一人でも課題を突破することができ、その突破をきっかけにテリトリーを広げていくという、まさにランチェスターの法則そのものです。

研究開発を進めている人はぜひとも、一つの特徴のあるところに力を集中して、成果をあげて、その後広げていってほしいと思います。決して、自身を強者と思って、他者の後追いで同じことをやってはいけません。


頑張れ日本のモノづくり!good


| | コメント (0) | トラックバック (0)

新しい熱電発電

ネットサーフィンしていて見つけました。

このブログには熱電発電関係のキーワードで訪れてくれる方が多いです。
ゼーベック効果を利用した熱電発電は面白い技術なのですが、いかんせん効率が低い。
ソビエトの時代に開発された材料がいまだにいいという・・・・。

さて、MEMS技術にて振動の力を利用してエレクトレットや圧電発電というのがありますが、それに近い技術だと思います。

http://wirelessbroadband.seesaa.net/article/203075054.html
http://www.ornl.gov/adm/partnerships/events/presentations/spark_thermal_energy_scavenger.pdf

ゼーベック効果を利用したものは小型化するのが難しいのですが、この方式でああれば、性能の良い圧電膜があればMEMS技術で加工できます。
小さい用途での発電に有利なのではないでしょうか。

この手の技術は日本が得意としているので、是非とも実用化してほしいところです。
頑張れ日本のモノづくり!!!good

| | コメント (0) | トラックバック (0)

有機ELと韓国メーカー

有機ELを用いたテレビに関して気になるニュースがありました。
どうも、歩留まりが悪くて商品化が厳しいとのことです。

http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/1210/12/news078.html

http://blog.livedoor.jp/rakukan/archives/4326724.html
↑元ネタは韓国語らしい。
http://news.dongascience.com/PHP/NewsView.php?kisaid=20121004100000000011

最後の記事によると歩留まりが1%程度とのことです。これは大変なことで、パネルを100枚作って1枚だけ良品ができるということです。すなわち、コストが歩留り100%に比較して100倍になるという!!!

この分野は私の専門ではありませんが、通常のデバイスだと研究開発段階での歩留まりが数%ぐらいからスタートして、販売直前には70%以上になっており、販売してしばらくして製造工程が安定化すると90%以上行くようなイメージです。

もともと有機ELの材料に耐久性がなく、湿度に対するケアが難しいこと、塗り分け(製造)が難しいこと、基板の表面平滑性が極めて求められることなどから、研究段階で苦労していたことは知っています。
さらに、私の経験からは光デバイスに有機材料は向かない気がしています。すなわち、自分が発する光のエネルギーで有機材料そのものが劣化してしまうということがあります。
実際に、有機ELのディスプレイは耐久性が短く、輝度を上げて使うと焼きつきなどが生じるようです。

さて、上記の韓国メーカーは歩留まりを上げて商品化までできるでしょうか????
本当に有機ELは次世代のディスプレイの本命になるのでしょうか???

私は上記の製造の難しさから、もうしばらく時間がかかると思っています。
また、シャープが最近ウリにしているIGZOをTFTに使った液晶は(これも作り方が少し難しい)、消費電力を著しく低下させることができるので、こちらが伸びるのではと思っています。
http://gigazine.net/news/20121011-aquos-phone-zeta-sh-02e-docomo-2012-winter/
おそらく、スマートフォンでは電池受電量が限られるのでとても重要な技術になると思います。

さて、私の結論です。
・有機ELの大画面テレビは歩留まりの点で当面は商業的には厳しい。真の量産は当分先だろう。
・小型分野有機ELは今まで通りそれなりに使われていくはず。
・韓国メーカーはこの有機ELの開発費用もバカにならないので、どこかで見切りをつけるかもしれない。
・一方で、IGZOを利用した液晶は非常に低消費電力になるので、モバイル系で伸びていく。
・大画面への応用もそれなりに進む。
・IGZOはシャープだけではなく、台湾、韓国メーカーも開発しており、競争が激化する。
・このことから、もうしばらく(5年以上?)は液晶の時代が続くと思います。


頑張れ日本のモノづくり!!!good


| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2012年9月 | トップページ | 2012年12月 »