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2016年9月

特許活用によるイノベーション創出の提案6 やり方(1)

提案5からの続きです。

(1)のやり方である、既存技術を用いて、新規市場を目指すやり方を説明します。
自社技術を用いて新しい市場に展開する場合のやり方です。

公式は以下です。

「保有技術」☓「商品等のキーワード」≒ 「保有技術適用可能な商品」

「保有技術」とは自社の特許の中から選んだり、自社の技術シーズから絞り込むことが可能です。特許がない場合でも、技術者であれば自社の強い技術というのが何であるかわかると思います。
以前、「自社の特許を見る」というところで説明したように、特許の中には強みとなる技術と、さらに利益を生み出しているネタが含まれています。そして、ある程度の客観的な指標となります。特許になっていないものでも構いませんが、その強さを客観的に見る必要はあると思います。

そして、
「商品等のキーワード」というのは、将来期待できる分野、自社と関連のある隣の分野などのキーワードを抽出します。このキーワードの選択はセンスが必要かもしれません。

整理すると以下のステップになります。

STEP1 特許から自社のコア技術を抽出し、キーワードとする
   ↓
STEP2 ターゲットとする分野/領域を抽出
   ↓
STEP3 キーワードを掛けあわせて、特許の検索と読み込み
   ↓
STEP4 テーマの選定とシナリオ作成
   ↓
 実行


次回は具体例をあげようと思います。

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常温核融合は・・・・。

日経のニュース記事です。

で特許 再現成功で「常温核融合」、再評価が加速


詳細はリンクを読んでください。(抜粋です)
■三菱重工の研究者が東北大に移籍

 かつて、凝縮集系核反応は「常温核融合(コールドフュージョン)」と呼ばれた。1989年3月に米ユタ大学で、二人の研究者がこの現象を発表し、世界的に脚光を浴びた。だが、ユタ大学での報告を受け、各国で一斉に追試が行われた結果、米欧の主要研究機関が1989年末までに否定的な見解を発表、日本でも経済産業省が立ち上げた検証プロジェクトの報告書で、1993年に「過剰熱を実証できない」との見解を示した。

 しかし、その可能性を信じる一部の研究者たちが地道に研究を続け、徐々にこの現象の再現性が高まってきた。2010年頃から、米国やイタリア、イスラエルなどに、エネルギー利用を目的としたベンチャー企業が次々と生まれている。日本では凝縮集系核反応、米国では「低エネルギー核反応」という呼び名で、再評価する動きが出てきた。

 実は、東北大学に新設された凝縮系核反応共同研究部門は、クリーンエネルギー分野のベンチャーや研究室などに投資するクリーンプラネット(東京・港)が研究資金を出し、東北大学が施設や人材を提供するという形で2015年4月に発足した。

 「核融合の際に発生する膨大なエネルギーを安定的に、安全かつ低コストで取り出せる道が見えてきたことで、欧米を中心に開発競争が活発化している。日本の研究者は、これまでこの分野を主導してきた実績がある。実用化に向け、国内に蓄積してきた英知を結集すべき」。クリーンプラネットの吉野英樹社長はこう考え、東北大学に資金を投じた。


中略

定性的には100%の再現性を確立したなか、今後の研究ターゲットは、「発生する熱をいかに増やすか、そして重水素とパラジウムという高価な材料でなく、軽水素とニッケルなどよりコストの安い材料による反応系でいかに熱を発生させるかがポイント」と、クリーンプラネットの吉野英樹社長は話す。

コメントです。
プラズマが専門である私にとって常温核融合は興味深いです。
学生時代、当時の日本の錚々たる核融合の研究者の方々から直接話しを聞いて、ドキドキしていたことを思い出します。
その後、インチキと言われながらも、三菱重工の元素変換の論文には注目していました。
また、北海道大学の水野先生の実験に立ち会わせていただいたことも有りました。
これは、懐かしい自慢かもしれません(笑)
さて、この記事に関して、元素変換は再現性があるとのことですので、何らかの物理現象があるのは間違いないと思っています。実験では、安定的に発熱が有るとのことで期待したいと思います。
80年代の常温核融合の時は発熱量がごく僅かで実験の怪しさを疑われていました。近年の測定技術の進歩とともに、実験は精度高く行われていると思われます。研究者も測定精度や再現性にはかなりこだわっているはずです。かなり期待できるのではないでしょうか。
すぐに膨大なエネルギーを取り出せるとは思えませんが、プラズマによる核融合よりも小型のものができる可能性を期待したいです。
特許も成立しているとのことですが、特許自体は進歩性と新規性があれば成立するので、直接的に常温核融合を証明するものではありませんが、基本特許であれば将来のビジネスが有利に働くと思われます。

三菱重工関連の資料など
https://www.mhi.co.jp/technology/review/pdf/421/421050.pdf
http://www.mhi.co.jp/technology/review/pdf/e421/e421050.pdf
http://www.jrias.or.jp/books/pdf/201412_TENBO_IWAMURA.pdf

関連する国プロなど
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/070/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2015/11/09/1361284_1_2.pdf


学会の報告記事
http://jcfrs.org/file/ICCF10_report.pdf


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特許活用によるイノベーション創出の提案5 (技術経営に基づく2つのやり方)

ここまで、特許について説明しましてきました。

自社の特許を読むことで、自社のコア・コンピタンスがわかる。
すなわち、自社の強みがわかるということです。
その強みをどの分野に活かすか?
その強みをどう発展させていくか?

ということが重要だと考えています。
全く自社の既存の技術や市場に基づかなければ、飛び地のビジネスになりリスクが高くなります。
また、折角のいいアイデアでも社内で提案してもなかなか受け入れられないものになると思います。
(私自身、結構苦労しました・・・・)
このスタートを自社のコアコンピタンスから考えるというのが、ポイントとなります。


私は2つのやり方を提案したいと思います。
それは、以下の様なアンゾフのマトリックスを用いて考えます。

既存技術、新規技術、既存市場、新規市場の4つの中で、自社の現状は左下の(既存技術)☓(既存市場)のモノを作って売っていると思われます。
それを、特許の情報を利用して発展させていくというやり方です。

Photo_2


2つのやり方を提案したします。

(1)のやり方は、既存技術を用いて、新規市場を目指すやり方
(2)のやり方は、既存技術を用いて、さらにその技術を発展させていくやり方

それぞれ、例を上げて説明したいと思います。

つづく


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