研究開発

2020年 春 セラミックス協会発表

セラミックス協会の春の学会@明治大学(2020年3月18日~3月20日)に関して、

コロナの件で中止になってしまいましたが、発表予定でした。

https://sites.google.com/view/annualmeeting2020/

 

発表は株式会社豊島製作所様との共同です。

熱電材料の原料を処理することで、熱伝導率を変化させて、熱電材料の性能指数ZTを向上させるというものです。

今回は熱電材料に関してでしたが、様々な応用があると考えています。

幻のポスター発表をJPEGにしたものです。

Photo_20200320143001

 

 

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研究開発で先発が後発に勝つためには? その2

後発からの参入でも開発競争に負けないためにはどうすればよいかを考えていきます。

先発に対して後発は以下の利点があります。

 

①需要の不確実性の判断ができる

研究開発の初期の段階では対応する商品の市場規模やどの程度の売上があるかを予想することは困難です.ある程度の市場規模などの類推はフェルミ推定等を用いながら算出しますが,商品開発の段階で確実に市場があるかどうかを見極めることは一般的には困難です.一方で,後発は先発の動向を見てから開発をスタートさせますので,開発投資のリスクを減らすことができます.そして,研究者としては開発したモノが売れるかどうかわからない状況でスタートするよりも,売れるということがわかって目標が明確になる方が開発のモチベーションも上がりやすいと思われます.すわなち,先発が失敗していて,参入しても市場がないと思われる分野の開発は行いませんので無駄なリソースを使わなくて済みます.

以上のことからこの点において後発はかなり優位に開発の戦略を立てることが可能です.

②プロモーションコストの低減

新しい商品を顧客に認知させて,それを購入させるためにはかなりのプロモーションが必要です.そのプロモーションコストを先発が持ちますので,後発は比較的低コストで市場に入っていくことが可能となります.商品の説明をする際にはすでに顧客がイメージできるため説明が容易ですし,それに対しての差別化ポイントで売込みを行うことで,より効率よく販売することが可能となります.

③研究開発コストを低く抑えられる

研究開発において,後発の場合は先発のデータをかなり参考にすることができます.論文情報,特許情報,さらには大学等の関連研究機関へのヒアリングなどです.新しいテーマに着手する場合,多くは既存の論文や特許を参考にして研究をスタートします.先発がすでに論文発表や商品を出している場合はその論文や商品をベンチマークし,追試を行った上で基本的な技術を学び,その上で新たな独自の視点で開発を進めていくことになります.そのため,研究開発において無駄な寄り道が少なく効率よく開発を進めることができるので,開発コストを低く抑えられます.

④顧客の変化に対応しやすい

 商品の発売後に顧客が新たな使い方を始めたり,その商品に対する要求が微妙に変わってきたりする可能性があります.後発だとその状況を見ながら,開発を進めることができます.一方で先発だと,既存の商品を小改良なら可能ですが根本からの見直しは,既存の製品との関係から進め難いと考えられます.そのため,結果として後発が優位になる場合があります.

⑤技術面での不確実性に対応できる

 ある商品を販売した後に,技術的に不具合が仕様変更を行う必要が出てくる場合や,商品回収を行わなければならないようなことが考えられます.

例えば,素材Aと素材Bを組み合わせてCという商品を作った際に,Cの商品で耐久性に関する不具合が発生し,その原因が素材Aにあったとします.素材Aは信頼性に関して徹底的に調査して,厳しい仕様をクリアして十分に信頼性出荷しているはずなのですが,組み合わせてCという商品にして使った際に,顧客の予想外の使い方や,Cの製造工程での想定外のダメージなどで,結果として信頼性が低下してしまったと考えられます.先発であれば,原因追求から素材Aの開発まで時間を要して,膨大なコストがかかると思われます.一方で,後発であれば,信頼性の問題が表面化した後からの開発ですので,素材の選定時にはそのリスクのないものを選定することができます.あるいは商品化のプロセスでの何らかのダメージなども考慮しながら開発をすすめることができるので,初期のトラブルにある不確実性の問題に対応可能です.

 

上記のような理由から後発が有利になる点もあります。これらのポイントを把握しながら、戦略を立てていくと良いです!

 

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研究開発で後発が先発に勝つには?

研究開発において、後発だから・・・、諦めよう なんて話がたまにあるかと思います。でも、実際には、後発でもかなり有利に商品化を行うことができます。その理由について記載ます。

 

先発しているメーカーが有利な点は以下です。

(1)顧客の心に参入障壁を形成

(2)特許による参入障壁

(3)規格を決定

(4)利用者の生の声によるフィードバック

(5)経験効果

 

一方で、後発メーカーが有利な点は以下です。

(1)需要の不確実性の判断ができる

(2)プロモーションコストの低減

(3)研究開発コストを低く抑えられる

(4)顧客の変化に対応しやすい

(5)技術面での不確実性に対応できる

 

これらの特徴を考えて、後発メーカーは開発を進めればよいかと思います。

具体的には、後日説明したいと思います。

 

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基礎研究の進め方/判断

基礎研究の進め方/判断について、当たり前のことですが十分に考えられていない場合がよくあります。以下はオーソドックスな考え方です。参考にしてください。

(1)仮説を立てる=Plan
ある特性(コスト)があれば、ある分野へ市場が開ける
ここで研究テーマがスタート

(2)開発=Do
材料開発などを通じて、仮説を実現を試みる
ここから実験開始

(3)仮説の検証=Check
開発したものが、仮説を立てた市場に適しているか確認
開発したものの特徴を整理
→特長を活かす他の市場にないか再度考える
→新たな仮説を立てる

(4)方針の決定(仮説とのギャップを埋める)=Act
→再び(1)へ戻り次のフェーズ(開発フェーズ)まではこのサイクルを繰り返す

PDCAのサイクルを素直に回せばよい。
大きなテーマほど、進みはじめると慣性力が大きいので見直し時のマネジメントの
力必要。

特に、(3)のプロセスは担当者が納得感を持って進めるためには重要だと考えます。
基礎研究のテーマは(3)の段階が甘いので中止も継続も、目指すべき方針が見えない。
また、最初の仮説がないと、(3)すら判断できない。
↑マネージャーの皆さんよろしくお願いしますよ!  

さらに....、
仮説を構築するときの注意点
それが、(a)新しい価値を提供するものか?、(b)既存のものを置き換えか?で進め方が異なる。

(a)の場合
価値が市場性があるかの検証が重要(当面は仮説でも良い)
価値をできるだけ高める努力が必要
価値がないものは見直し

(b)の場合
コスト勝負の場合は、要注意(後発は厳しい)で、戦略の見直しが必要かも。
他社コストの見積もりが甘くなりやすい
置き換えが、新たな価値を生まないか、徹底的に考える必要あり
価値がなく、コスト勝負の場合は中止も考える

低コスト化を目的とする研究のテーマは、新たな価値が提供できないかということをよく考えないと、後発であれば負けてしまう。多くの失敗例はこのパターン。

皆さんの研究開発は順調ですか?じっくり考えて見ましょう!


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