研究者へ

研究者の特許とその後の展開

研究開発の仕事の中で、特許を調査する、出てきた結果で特許出願を行うというのは日常的に行われています。
私の場合は、昔は多いときには年間10件以上の特許を書いていましたが、最近は年間2-3件です。

企業においては他社の特許を使って商品化はできません。ライセンスなどを行う場合は別ですが、一般的には開発の初期からライセンスを前提としては考えませんので、他社の特許を熟読しながら、あるいは参考にしながら、他社特許に抵触しないように独自の開発を進める必要があります。
以上のように、研究者にとって特許に関する仕事は自身の技術開発の知財を守ることだけではなく、他社のまねを(故意でなくても)しないためにも重要です。

そして、その出願した特許が成立して、商品になって利益がでると少しだけ個人にバックがあるかもしれません。中村修二さんのような例はまれだと思いますが、宝くじだと思って期待せずに、夢を持ちましょう(笑)。

私の場合、出願した特許が会社内の1000件ぐらいの中から最も優秀だということで、かなりの金額の表彰を受けたことがあります。

また、米国で成立した別の特許に関して、ある分野でトップの有名な企業から連絡があり、この特許を基に共同研究したいとの申し出があったことがあります。私にとっては10年ぐらい前の仕事なので共同研究のプロジェクトには参加していませんが、比較的大きなプロジェクトになっています。

また、最近ではIT関係の米国の大手企業(さらに大きな会社)から名指してで連絡がありました。同じように私の特許と論文を見たのとのとです。こちらはこれからどうなるかわかりませんが、わくわくしています。


・企業の研究者にとっては特許は重要
・商品化すれば忘れた頃にちょっとしたボーナスがあるかも
・よい特許を書いていれば、世界のどこかから声がかかることもある
特許は大変な作業ですが、真面目に研究開発して、真面目に書けば褒美があるかもしれません!

特許の文章はできるだけ論理的にしなければならず苦手なのですが・・・・。
よい発明をして、社会に貢献できればと思います!

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若い研究者へ3 ~成功するために通る道~

米国の最大のスーパーマーケットウォルマートの創設者のサム・ウォルトンさんのインタビューから

Q: あなたの成功の秘訣はなんでしょう?
A: 「正しい決断だ」
Q: では、どのようにして正しい決断を下すことができたのでしょうか?
A: 「経験だね」
Q: そうですか、ではどうやって経験を積んだのですか?
A: 「間違った決断を通して」


引用:仕事と、幸福、そして人生について p255
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この話の意図するところは、失敗をしてそこから学びなさいと言うことです。チャールズ・ケタリング(アメリカの発明家)の「成功の99パーセントは、いままでの失敗の上に築かれる」ということに近いと思います。

特に若い人は失敗を恐れないで、どんどん挑戦してそこからデータを分析し、新たな発明・開発につなげてほしいと思います。

その挑戦ができなかった人は、年を取ってからは他者の批判や論評ばかりしてしまい、役に立たないコメンテーターとなってしまいます。
あなたの周りにもいませんか???


今の苦労は成功するための通る道と考えて、挑戦しずつけましょう!

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若い研究者へ2 ~ゴマスリを立ち位置と技術~

企業(サラリーマン)にはいろんな立場の人がいます。

それぞれの立場で勝手に都合のいいことを言う人も多々いらっしゃいます。
会社や社会をよくしようではなく、自分の立場をよくしようという観点での意見に気をつけなければいけません。

あくまでも会社や社会とっていいと思うことをやらなければなりません。
それが、短期的には不利益を受けても、中長期的には必ず利益になるはずです。


私の経験です。

Aという部長がある開発方針を思いつきで提案しました。技術的には無謀で正しくはないのですが、Aという部長の周りにいる他の課長や係長レベルの人は、「それはいい提案です。」、「是非やりましょう。」、「他のテーマを中止してもやるべきです。」とか言い出しました。
要は技術の中身を見てA部長以下は発言しているわけではなく、A部長が言うから賛成しているわけです。

このように、A部長に賛成した人たちは、ゴマスリです。もしかすると、少しぐらいボーナスの査定が良くなったかもしれません(笑)。

一方で、私はA部長に反対して、「この技術は***の理由で、この応用には使えません。そのやり方では商品化は不可能です。」とはっきり言いました。そうすと、A部長は激怒して、私を怒鳴りました。自分の提案が否定されているわけですからね。
おそらく、瞬間的にはボーナスの査定は下がったかもしれません(涙)。
A部長も大人げないですけども・・・・。


しかし、1年後結果は明らかでした。
A部長の提案したやり方では全く進まず、周りからは詐欺の研究だと言われていました。一方で私の方は、正しいやり方で開発を一人で細々ですが、やっていたので成果が上がりました。
そうすると、徐々に賛同者が増えてきました。
一方で、ゴマをすっていた人たちの立場は悪くなり、技術に関しては私には頭が上がらなくなりました。


さて、今回のお話は
・人の顔色を見て物事を判断するのではなく、研究者は技術を冷静に見てほしい。
・ゴマスリする人はどこにでもいる。それに負けずに信念を持ってほしい。
・短期的な利益(ゴマスリ)ではなく、研究者としての成果にこだわってほしい。
・それぞれの発言には、立場によるものがあることを知ってほしい。それに惑わされないようにしてほしい。

ということです。


日本の研究開発を盛り上げましょう!
good


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若い研究者へ1 ~自分を信じて~

GWも終わり、若い研究者の方々は、これから本格的に研究に入るのではないでしょうか?

私の経験から

私がある材料の開発をスタートさせたときに、大学の先生や専門家の方々にヒアリングに行きました。
(なお、開発した材料は現在は世界一の性能として国内外の権威の先生にも認められました)

そのときに、
「***で作るのは無理だからやめた方がいい」
「ものはできても、結晶性が悪いからたぶん性能は出ないよ」
「再現性がないはずだから、そんなことやっても無駄だよ」
「いろんな人が試していて、結果が出ていないから・・・」
などと、言われました。

さらには、会社の部長からも、別の研究をやった方がいいよ、とまで言われました。
しかしながら、私は約1年半の実験で上記の言葉を覆す結果を出しました。
土日も実験しましたけどね、(*^-^)

なぜか? 理由は簡単です。
私は、作ることに対しては新しい技術を持っていました。また、材料に関しては、詳しい知識はないものの他の分野の論文をたくさん読むことで、性能が出そうだという確信を得ていました。

一方で、上記の専門家の方々は、既存考えの延長上でのコメントで、一般的な、あたりさわりのない、批判やコメントです。しかも、専門家と言われる人たちが、苦労してやったわけでもなさそうです。

なお、コメントした海外の専門家の先生は、コメントしたことさえも忘れていました! 
その程度のものです。


若い研究者へ
専門家のコメントも重要ですが、自分の感性と学んできたことを信じてください。
成果を出せば、周りが変わります。成果を上げることに集中してください。

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